老兵機、衛星救出へ宇宙の旅
アメリカ航空宇宙局(NASA)が、大気圏への落下が迫る観測衛星「スウィフト」を救い出す前例のない作戦に乗り出した。
スウィフトは、2026年内にも地球の大気圏へと突入する危機に直面している。しかし、もしその軌道を再び高い位置へと押し上げることができれば、観測ミッションをさらに数年にわたって続けられると見込まれている。
そこでNASAが選んだのが、ロボット宇宙機「LINK」を用いた救出計画だ。ロケットで打ち上げられたLINKは、宇宙空間でスウィフトに接近し、その軌道をそっと持ち上げる役目を担う。宇宙にある衛星をこうした形で救い出す試みは史上初となる。
長年にわたり宇宙を見つめ続けてきた一機の衛星を、最後まで諦めずに延命させようとするその姿勢には、地道な観測の営みを尊ぶ科学者たちの思いがにじむ。落下という結末を前に、人の手が再び宇宙へと差し伸べられた形だ。